お茶の言葉・ことわざ

お茶が日本人の生活に深く根付いていることは、「茶」の字のつく「ことわざ」が多いことからも納得がいきます。
昔からよく使われている「お茶のことば・ことわざ」の中から、代表的なものをご紹介します。
​◆ 朝茶に別れるな
茶は体に良いので毎朝飲め。
◆ 朝茶には福が増す 
朝、茶を飲めばその日良いことがある。
◆ 朝茶はその日の難逃れ
朝、茶を飲むと災難よけになる。
◆ 朝茶は七里帰っても飲め
朝の茶は体に良いのだから、面倒と思わないで飲むほうが良い。
◆ よい茶の飲み置き
良い茶の味は後まで口に残る。
◆ 濃い茶目の毒気の薬
濃い茶を飲むと目が冴えて眠れなくなるが、気持ちはすっきりする。
◆ 酒は酒屋に、茶は茶屋に
物事にはそれぞれ専門がある。
◆ 茶柱が立つと縁起がよい
茶柱が立つことは滅多にないこと、人に話さないで黙っていると良いことがあるという。
◆ 茶は水が詮
良い茶を淹れるには、良い水を選ぶことが大事。
◆ 茶腹も一時
茶を飲んでも一時は空腹をしのげることから転じて、わずかなものでも一時しのぎになる、の意味。
◆ 茶を飲むと、色が黒くなる
貴重な茶をあまり飲ませたくない方便。
◆ 鬼も十八、番茶も出花
誰でも一生に一度は美しい時期があるもののたとえ。
◆ お茶を濁す
いい加減なことで、その場をごまかすこと。
◆ お茶の子さいさい
物事を簡単に片付ける時のたとえ。
※お茶の子:茶と簡単な食べ物のこと。これで一時の腹ごしらえをする。
◆ 宵越しの茶は飲むな
出したてのおいしいうちに飲め、一晩おいたらおいしさを失うことのたとえ。
◆ ちょっと豆知識 ◆
「宵越しの茶は飲むな」言われるのは、理由があります。それは、お茶に含まれるたんぱく質が、一晩置いておくと、腐敗の原因となってしまうからです。そのため、一度しか淹れていないから、といって夕べのお茶を飲まない方が良いでしょう。
お茶は、三煎くらいまではおいしく飲むことができます。しかし、忙しい朝などは一煎だけ飲んで、茶殻を捨ててしまうこともあるでしょう。
そこで、朝お茶を淹れた茶の葉を、湯をよく切って急須ごとポリ袋に入れ密封し、冷蔵庫で保存する方法を提案します。こうすれば、朝はカフェインたっぷりの一煎目を飲んで気分爽快に、疲れて帰ってきた夜には、カフェイン少なめの二煎目を飲んでゆったり楽しめます。
昨日の夜飲んだお茶を次の日の朝も飲むのではなく、その日のお茶はその日のうちに飲むのが、お茶を楽しむ秘訣といえるでしょう。